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SDGs13をわかりやすく!現状と対策、企業の取り組み事例を紹介

記事カテゴリ:[ SDGs ]

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更新日:2024/6/10

「地球上の誰一人取り残さない」との理念を掲げ、人類が今後も地球上で暮らし続けていくために達成すべき17の目標と行動計画をまとめた「SDGs(Sustainable Development Goals)」。

その13番目の目標が『気候変動に具体的な対策を』です。

近年は猛暑や記録的豪雨などが頻繁に起き、気候変動を肌で感じている方も多いのではないでしょうか?

気候変動に対して、いま私たち一人ひとりがどんな手立てを打てるのか、また、企業はどのような取り組みを行っているか、具体的に見ていきましょう。

SDGs13『気候変動に具体的な対策を』が目指すものとは?

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SDGs13『気候変動に具体的な対策を』では、目標達成に向け「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」必要性を示しています。

まずは、SDGs13が定められた理由や目的、詳細なターゲットについて詳しく知ることが大切です。その上で、なぜ気候変動対策は全人類が取り組むべき課題なのか、改めて紐解いていきましょう。

1-1 気候変動・地球温暖化の現状

近年、世界各地で熱波や干ばつ、山火事、豪雨などによる災害は激しさを増し、その主な要因は、二酸化炭素(CO₂ 以下略)やメタンなどの温室効果ガスにあると言われています。

その危険度は、国連から「もはや気候危機である」と発表されたほど(2019年)。IPCC(※)では、気温の連続的な上昇により極端な気象現象が発生するほか、生態系の変化や疫病の蔓延、農作地の減少などが起こると警告し、各国が対策するよう促しています。

しかしながら、2021年、IPCCが発表した第6次評価報告書では、1850年~1900年の50年間と比べ、2001年~2020年の20年間で、世界平均気温は約1.1℃上昇、1901年から2018年の間に、世界平均海面水位はおよそ0.20m上昇したと報告されました。

また、今後最も気温上昇が高いシナリオによると、21世紀末までに現在と比べて約4.4℃も上昇するとされ、予断を許さない状況が続いています。

※「Intergovernmental Panel on Climate Change」の略。世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)により設立された、気候変動に向けて対策を行なっていく政府間組織のこと

ネスレの気候変動に関する考え方は、下記のリンクからもご覧いただけます。

1-2 地球温暖化の原因

地球温暖化の主な原因であるCO₂やメタン、フロンなどの温室効果ガスは、本来、命を育むために欠かせないものです。しかし、18世紀の産業革命以降、化石燃料が燃やされCO₂が大量に排出されるようになりました。

地球全体の平均気温が上昇すると、氷河が溶け出して海抜が上昇し、海抜の低い島国などでは高潮などの被害が深刻化。生まれ育った土地で暮らせない人々も出てきています。干ばつや森林火災、また人為的な開発によって森が減ることで、CO₂の吸収量が減るという負のスパイラルが生じています。

他にも、大気中のCO₂が海水に吸収され、海水が弱アルカリ性から中性に近づく海洋酸性化が生じています。

その影響からアメリカ西部では、2005年~2009年にかけて、牡蠣の幼生が大量死する出来事が起きました。

大西洋やベーリング海では、オキアミなどを食べて成長するサーモンやトラウトの漁獲量が減少しています。

こうした実感しやすい影響の他、気温の上昇によりウイルスを媒介する蚊などの発生が容易になり、疫病の広がりも懸念されます。

参考:潮汐・海面水位の知識 世界の過去および将来の海面水位変化|気象庁
参考:地球温暖化とは?温暖化の原因と仕組みを解説|WWFジャパン
参考:海の生き物たちの命をおびやかす「海洋酸性化」。日本と世界の実態、いまできること|日本財団ジャーナル

1-3 SDGs13のターゲット

すべての人々の暮らしや命にかかわる気候変動と地球温暖化に対して、SDGs13では、どのような目標を示しているのでしょうか。

SDGs13の主なターゲットは下記の通りです。

13.1「すべての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する」
13.2「気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む」
13.3「気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する」

※(表 引用)出典:13:気候変動に具体的な対策を|外務省

SDGs13地球温暖化を防ぐために私たちにできること

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さらなる地球温暖化を防ぐために、私たちにはどんなことができるでしょうか。ここからは具体的な対策について見ていきましょう。

2-1 緩和策

地球温暖化の対策には、大きく分けて温室効果ガスの排出量を削減するための「緩和策(mitigation)」と、自然や人間社会の在り方を調整し温暖化による悪影響を軽減する「適応策(adaptation)」があります。

緩和策の大きな枠組みをひとつ例にあげると、国際的なルールを作り、国や地域が連携して温室効果ガスの排出量を抑制することが挙げられます。

地球規模の問題である気候変動には、こうした制度作りが重要ですが、それを達成するためには個人や企業のアクションが欠かせません。

個人ができるアクションのひとつに、パワーシフトがあります。パワーシフトとは、自然エネルギーを中心とした持続可能な再生可能エネルギーを利用すること。その他、リサイクルを活用することで生産の際に新たに生じるエネルギー使用量を減らすことができます。

電気自動車や公共交通機関の利用や、省エネルギー設計の商品を選んで使うことも有効です。冷暖房使用時の適正な温度管理や、クールビズ・ウォームビズなどを通じた節電も身近にできる緩和策でしょう。

2-2 適応策

気候変動対策における「適応策」とは、自然災害の悪影響に対する備えや、新しい気象条件に対応しながら、緩和策を最大限に行ってもなお避けられない影響を軽減するものです。

国や自治体など、企業や市民と連携して、高温耐性の農作物品種の開発・普及する他、魚類の分布域の変化に対応した漁場の整備を行うことも適応策といえるでしょう。

災害に対し、堤防・洪水調整施設を調整、ハザードマップ作成の促進、熱中症予防対策の推進も含まれます。

また2023年、気象庁は1889年の統計開始以来、日本全国が最も暑い夏だと発表し地球温暖化の影響を示しました。

こうした猛暑に対して、こまめに水分補給を行ったり、適切に冷房を使用したりすることも適応策だと言えるでしょう。

参考:地球温暖化の「適応策」と「緩和策」|エコシティたかつ
参考:地球環境豆知識 緩和策と適応策|地球環境研究センターニュース
参考:気候変動適応策の考え方 と最新動向|環境省
参考:気候変動適応法の概要|環境省

ネスレでは2050年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロを目指しています

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ネスレは2019年、さまざまな問題解決につながる温室効果ガスの排出量実質ゼロを目指す公約を発表しました。

気候変動は社会が直面する最大の脅威のひとつであり、ネスレの事業の将来を脅かす最大のリスクのひとつだと認識しているためです。

また2020年12月、ネスレは『Net Zero Roadmap』を公表しました。これは、温室効果ガスの排出量を2030年までに半減させ、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを達成するためのより詳細で綿密な計画です。

このロードマップでは再生農業を重視し、それを推進するために農業に従事する方やサプライヤーを支持しながら10年にわたって植林を行うこと、2025年までに事業活動で利用する電力を100%再生可能電力に切り替えることなどを盛り込んでいます。

こうした取り組みにより、2018年以降、ネスレの各種プロジェクトを通じて2020年12月までに400万トンの温室効果ガス排出量の削減を達成しました。
また、CO₂換算で970万トンの温室効果ガス除去にも着手し、削減量は合計1,370万トン(CO₂換算)となりました。今後も排出量半減のロードマップ実現のため、削減量を増加させていきます。

ネスレのサステナビリティに関する取り組みは、下記のリンクからご覧いただけます。

気候変動へのネスレの具体的な取り組み

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ここでは、ネスレ グローバルがSDGs13『気候変動に具体的な対策を』においてどのような具体的な取り組みを行っているかを詳しく紹介していきます。

なお、ネスレの気候変動に関する取り組みは、下記のリンクからもご覧いただけます。

4-1 消費者のニーズに合わせた製品の変革

ネスレ グローバルでは、消費者のニーズをしっかりと把握しながら、気候変動対策に有効な製品を増やしています。2019年には食品業界で初めてパッケージング研究所を開設し、プラスチックごみの課題解決に向けて取り組んでいます。

また、「Business Ambition for 1.5℃」の誓約に署名した責任ある企業として、環境にも人にも配慮した農業への支援を強化。具体的には以下の取り組みを行っています。

  • 科学者や専門家と協力し、農業従事者が再生可能な農法を導入するための支援
  • 気候変動の影響に考慮し環境負荷が少ない原材料を使った製品開発の実施
  • 高収量のコーヒーやカカオの品種開発
  • 乳製品のサプライチェーンにおける排出量削減のための新たなソリューションの評価

4-2 二酸化炭素回収を増やすプロジェクトの拡大

ネスレ グローバルでは、「2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする」目標を掲げ、2023年時点で、2018年に比べて13.58%の温室効果ガスの削減に成功したことを報告しています。

また、大気中の温室効果ガスを炭素貯蔵に転換する自然に根ざしたソリューションを実施。森林や湿地、泥炭地の復元や土地の管理向上を目指しています。

4-3 100%再生可能エネルギーによる電力の利用

ネスレ グローバルでは、すべてのセクターが目標達成に向け、より迅速な行動がとれるよう、政府の方針も支持しています。今後は、再生可能エネルギーが市場で拡大する障壁を減らす他、より多くのCO₂回収に向けたイノベーション促進をサポートしていきたいと考えています。

国内でも温室効果ガスゼロに向けての取り組みが加速

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長年にわたり、サステナビリティに関する取り組みを先駆的に推進してきたネスレ グローバルですが、ネスレ日本ではどのような取り組みを行っているのでしょうか。

ここでは、SDGs13『気候変動に具体的な対策を』に直接的に関わる、温室効果ガスの排出量をゼロにする取り組みを中心に、どのような具体策が講じられているかを紹介します。

5-1 トラック輸送から貨物鉄道輸送へシフト

原料の生産や輸送、製品の販売や購入など、さまざまなステップで物流は欠かせませんが、物を運ぶには温室効果ガスが発生してしまいます。

そこでネスレ日本は、日本貨物鉄道株式会社とJR貨物グループとの間で、2024年2月より静岡〜大阪間における「ネスカフェ ボトルコーヒー」の定期貨物鉄道輸送を開始しました。

これまでも、温室効果ガスの排出量を減らすため、トラックから貨物鉄道や船舶などに輸送を切り替える「モーダルシフト」を積極的に取り入れてきましたが、今後はそれらをさらに推し進める予定です。

貨物鉄道輸送に関する取り組みは、下記のリンクからご覧いただけます。

5-2 ネスレ日本全3工場で購入する電力をすべて再生可能エネルギーに

ネスレ グローバルは、企業全体で2030年までに温室効果ガス排出量を半減、2050年までに実質ゼロの達成を目指しています。

ネスレグローバルでは、2025年までに工場での購入電力を100%再生可能エネルギー(※)由来の電力へ切り替えることを目指してきました。今回ネスレ日本では、目標を前倒し、2023年に、全工場での購入電力を再生可能エネルギー由来の電力へ切り替えました。全3工場合計の温室効果ガス(GHG)排出量年間削減量は約50,000トンになる見込みです。排出量削減に向けて、今後も着実に貢献したいと考えています。

(※)太陽エネルギー、水力、風力、地熱エネルギー、バイオエネルギー由来等、化石燃料を使わずに発電された電気

再生可能エネルギーに関する取り組みは、下記のリンクからご覧いただけます。

気候変動へあらゆる対策を講じSDGs13の達成を支援しよう

異常気象を引き起こすだけでなく、貧困が増えたり、病気が蔓延したりなど、多大なる影響をもたらす気候変動。ゆえに、SDGs13『気候変動に具体的な対策を』の達成は、重要かつ喫緊の課題であると叫ばれています。

私たち一人ひとりが確かな知識を得て、人にも環境にも配慮したライフスタイルにシフトしていくことで、ポジティブなうねりを引き起こすことも可能です。また、この課題に真摯に取り組む企業が増えることで、目標達成は大きく近づくでしょう。

ネスレ グローバルおよびネスレ日本は、責任ある食品飲料企業として、サステナブルな取り組みを行っています。

ネスレのサステナビリティに関する取り組みは、下記のリンクからご覧いただけます。