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SDGs12「つくる責任つかう責任」とは?世界の現状と解決策・取り組み事例を解説

記事カテゴリ:[ SDGs ]

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更新日:2024/6/10

「地球上の誰一人取り残さない」との理念を掲げ、人類が今後も地球上で暮らし続けていくために達成すべき17の目標と行動計画をまとめた「SDGs(Sustainable Development Goals)」。

その12番目の目標(SDGs12)は『つくる責任つかう責任』です。

この記事では、SDGs12に関わる世界の現状と課題について紹介し、問題解決のために必要な対策やネスレが行っている取り組みについて解説します。

SDGs12「つくる責任つかう責任」の目標とターゲット

まずは、SDGs12の『つくる責任つかう責任』の概要と、目指している目標について紹介します。

人類が地球上で活動を続けていくには資源やエネルギーを持続可能な方法で管理し、無駄なく効率的に活用していく必要がありますが、現状のままを続けていては、今後、急速に難しくなっていくことが予測されています。

SDGs12に掲げられている目標は、民族や国籍を問わず、地球に暮らす全ての人々にとって無視できない重要なものです。

1-1 SDGs12『つくる責任つかう責任』はどんな目標?

SDGs12の具体的な目標は、「持続可能な生産消費形態を確保する」ことです。

人類が現在の暮らしを続けるには、地球1.75個分の自然資源が必要だと推定されており、このままでは近い将来、エネルギーが枯渇する可能性が高いと予想されています。

また、大量生産と大量消費は廃棄物の急激な増加を引き起こし、世界全体の廃棄物量は2050年までに現在より70%増えるとも言われています。

人類そして地球の存続のためには、ものやサービスを「つくる」側(生産者)と「つかう」側(消費者)の双方が現在の生産と消費のあり方を見直し、いつまでも続けていけるような新しい形に転換していかなければいけません。

参考:緊急対策が講じられない限り、世界の廃棄物は2050年までに70%増加: 世界銀行報告書|世界銀行グループ
参考:生きている地球レポート2022 ー ネイチャー・ポジティブな社会を構築するために ー|WWFジャパン
参考:SDGsのきほん 未来のための17の目標 生産と消費 目標12|株式会社ポプラ社

1-2 SDGs12「つくる責任つかう責任」の11個のターゲット

生産者と消費者が共に努力し、現在の生産消費の仕組みをより持続可能なものに変えるために、SDGs12では、具体的な11個の個別ターゲットを設定しています。それぞれの内容を以下の表にまとめました。

12.1開発途上国の開発状況や能力を勘案しつつ、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導の下、全ての国々が対策を講じる。
12.22030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。
12.32030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる。
12.42020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質 や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
12.52030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用および再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
12.6特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。
12.7国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。
12.82030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。
12.a開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。
12.b雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開発・導入する。
12.c開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保護する形で開発に関する悪影響を最小限に留めつつ、税制改正や、有害な補助金が存在する場合はその環境への影響を考慮してその段階的廃止などを通じ、各国の状況に応じて、市場のひずみを除去することで、浪費的な消費を奨励する、化石燃料に対する非効率な補助金を合理化する。

※(表 引用)出典:12: つくる責任つかう責任 | 外務省

SDGs12「つくる責任つかう責任」が必要な原因と日本・世界が抱える課題とは?

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次に、SDGs12がつくられた背景である、地球規模での大量生産・大量消費の実態と、そこから発生する、日本と世界の問題について解説します。

2-1 50年以上にわたり自然資源を使い過ぎている

人間が地球の自然資源をどれだけ使い過ぎているのかを示す指標に「アースオーバーシュートデー(Earth Overshoot Day)」があります。

これは、1年間に地球の生態系が供給できる資源(バイオキャパシティ)と人間の資源の使用量(エコロジカルフットプリント)を比べ期日に換算したもので、地球がつくり出せる1年分の資源を人間が使い果たしてしまう日を算出するというもの。

アースオーバーシュートデーが12月31日に近づくほど地球の持続可能性が高く、1月1日に近いほど持続可能性が低いことを表しています。1970年のアースオーバーシュートデーは12月29日でしたが、1990年は10月11日、2023年は8月2日と年々早まっているのが現状です。

2023年の世界のアースオーバーシュートデーは8月2日でしたが、日本単体での日付は5月6日でした。つまり、日本は世界よりも3ヶ月ほど早いのです。もし世界の人々が日本と同じような暮らしをしたら、1月1日から126日目で地球の資源を使い切ることになります。

さらに世界全体では1970年以降、50年間以上に渡って、この"資源の赤字状態"が続いています。もし人類がこのまま大量生産と大量消費を続けると2030年には地球2個分以上の資源が必要になるともいわれています。

参考:毎年早まるアース・オーバーシュート・デー|Share The World's Resources
参考:2023年のアースオーバーシュートデーは、8月2日|特定非営利活動法人エコロジカル・フットプリント・ジャパン
参考:エコフットとは|特定非営利活動法人エコロジカル・フットプリント・ジャパン
参考:オーバーシュート・デー: 研究によると、国々は地球が2個あるかのように依然資源を消費し続けている|Share The World's Resources
参考:SDGsのきほん 未来のための17の目標 生産と消費 目標12|株式会社ポプラ社
参考:アースオーバーシュートデーとは【2023年は8月2日】日本は何日?| 辻・本郷 スマートアセット株式会社な

2-2 年間13億トンの食料が捨てられている

世界で生産される食料の3分の1に当たる約13億トンが毎年捨てられています。まだ食べることができるのに捨てられてしまう食べ物は「食品ロス」と呼ばれ、世界的な問題となっています。

日本だけでも1年間に約523万トンの「食品ロス」が発生しており、これは日本人1人が毎日、おにぎり1個分の食べ物を捨て続けているのと同じこと。

世界の全人口の約10人に1人が飢餓に苦しんでいますが、もし世界で捨てられる食料のうち4分の1でも有効に使えれば、飢えに苦しむ人たちを全員救える計算になるのです。

また世界の人口は増加を続けており、このまま食品廃棄が続けば、飢餓は先進国まで広がる可能性があるでしょう。

このような食べ物の廃棄が問題なのは、資源の無駄遣いになるためです。また食品廃棄物を焼却または埋め立てる際には大量のエネルギーが消費され、地球温暖化に繋がる二酸化炭素(CO₂、以下略)を多く排出してしまう点も好ましいことではありません。

参考:食品ロスって何?|消費者庁
参考:10月号「食品ロスって何が問題なの?」|農林水産省
参考:最新の食品ロス量は523万トン、事業系では279万トンに|農林水産省
参考:今日からできる!家庭でできる食品ロス削減|政府広報オンライン
参考:国連WFPの使命|特定非営利活動法人 国際連合世界食糧計画WFP協会
参考:(社説)広がる飢餓 身近な食品を考えよう|株式会社朝日新聞社
参考:SDGsのきほん 未来のための17の目標 生産と消費 目標12|株式会社ポプラ社
参考:学研まんがでよくわかるシリーズ 特別編 SDGsのひみつ⑫|株式会社Gakken

2-3 年間9,200万トンの衣料品が廃棄されている

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毎年大量に捨てられているのは食べ物だけではありません。ファッション業界では、1年間に9,200万トンもの衣料廃棄物(生地や衣料品のごみ)が発生しています。

その一因とされるのが、現代のファッションの在り方です。

流行に沿った安価な衣料品を1着当たりのコストを下げ大量に生産する現代ファッション文化では、売れ残った安価な衣料品は安易に捨てられがちになります。

日本でも衣料品の供給量は1990年の約20億着から2019年には約2倍の約40億着に増加しています。それに対して、1年間に約51万トンの衣服が捨てられているのが現状です。

参考:グローバルに広がる「ファストファッション」、CO₂排出増だけでなく、膨大な衣料品廃棄増で海洋汚染や、水資源不足の要因に。研究論文が「スローファッション」への転換を警告(RIEF)|一般社団法人環境金融研究機構
参考:衣料廃棄物について考える|国民生活センター
参考:環境省 令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務|環境省
参考:SUSTAINABLE FASHION|環境省
参考:これからのファッションを持続可能に|環境省
参考:2020年度(令和2年度)の温室効果ガス排出量(確報値)について|環境省
参考:SDGsのきほん 未来のための17の目標 生産と消費 目標12|株式会社ポプラ社

2-4 毎年900~1,400万トンのプラスチックごみが海に流出している

石油からつくられるプラスチックは、現代社会の至る所で当たり前に使われている素材のひとつです。

1950年以降に生産されたプラスチック類は約83億トンを超え、そのうち約63億トンが廃棄(2017年時点)されたという報告があります。

さらに毎年、900~1,400万トンのプラスチックごみが海洋に流出し環境を汚染、海の生態系を脅かすと共に漁業や観光にも悪影響を及ぼしています。

この「海洋プラスチックごみ」と呼ばれる海に流れ出たプラスチック廃棄物の中には、生鮮食料品のトレイや歯磨き粉のチューブなど使い捨てされることが多いプラスチックが含まれますが、これらのプラスチックの日本における人口ひとり当たりの廃棄量は、アメリカに次いで世界第二位の多さです。

また、プラスチックを加工する際に発生するCO₂の存在も無視できません。

こういった背景を踏まえ、ネスレでは「プラスチックごみ」の削減につながる取り組みを行っています。詳しくは、下記のリンクからご覧いただけます。

持続可能な生産と消費を実現するために個人でできること

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現在の生産と消費のパターンを変え、SDGs12が掲げる目標を達成するには、私たち消費者一人ひとりの行動が重要です。

例えば「地球や人類全体にとってより好ましい商品やサービス」を求める消費者が増えていけば、生産者は消費者に合わせ、より持続可能なものづくりを始めるでしょう。

ここではSDGs12の実現のために、消費者(個人)ができることをいくつか紹介します。

3-1 3R(リデュース・リユース・リサイクル)を生活に取り入れる

地球に負担をかけているごみを減らすために有効とされる方法のひとつが、「3R」の取り組みです。

3Rとは、「Reduce(リデュース)=ごみそのものを減らす」、「Reuse(リユース)=何度も繰り返し使う」、「Recycle(リサイクル)=資源として再活用するという」の頭文字をとった3つの行動の総称です。

それぞれの具体的な内容としては、Reduce(リデュース)が「マイバッグ・マイボトルを持つ」「詰め替え用がある商品や簡易包装の商品を選ぶ」「レンタルやシェアリングシステムを利用する」など。

Reuse(リユース)が「繰り返し使用できる容器に入った商品を選んで、使い終えたらリユース回収に出す」。

Recycle(リサイクル)には「ビン、缶、ペットボトルなど資源として分別する」「リサイクル商品を選ぶ」などがあります。

3-2 食品ロスを減らす

売れ残ったクリスマスケーキや恵方巻などが「食品ロス」として大量に廃棄されている現状をご存知ですか?

食品ロスの発生原因は企業やお店のつくり過ぎにもありますが、食料の買い過ぎや料理のつくり過ぎなどによる消費者個人が原因の「食品ロス」もあります。

個人が食品ロスを減らすためには、意識を少し変えて工夫することが必要です。例えば、買い物の際は「必要な分だけ購入する」「食べるタイミングに合った消費期限、賞味期限のものを買う」などが大切でしょう。

また料理をする際には「食べきれる量だけを作る」「食材を正しく保存し腐敗する前に使い切る」「野菜の皮などの可食部分をおいしく食べる工夫をする」などの取り組みが有効です。

さらに外食時にも「食べきれる量をきちんと検討してから注文する」「食べ残しを持ち帰れるお店を選ぶ」などをすると良いでしょう。

3-3 サステナブルファッションを取り入れる

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衣類の過剰生産を抑え、衣料品のごみを減らすためには何ができるでしょうか。

そのヒントになるのが「サステナブルファッション」です。これは衣服の生産から着用、廃棄までの全プロセスで持続可能性を目指し、地球や人、社会に配慮した取り組みのことを言います。

「今持っている服を大切に長く着るように心がける」「古くなったり、流行遅れになったりした服はリメイクして新たな魅力と共に蘇らせる」「素材にあった洗濯方法で衣類をケアして長持ちさせる」「古着を利用する」「本当に必要かを考えてから買う」「長持ちする良質な衣類を選ぶ」など、サステナブルファッションを暮らしに取り入れる方法はさまざまです。

3-4 省エネルギー家電に買い換える

化石燃料を始めとするエネルギー資源の使い過ぎとCO₂排出による地球温暖化を抑えるために有効だといわれるもののひとつが「省エネルギー家電(省エネ家電)」と呼ばれる家電製品です。

省エネ家電は従来品と比べてエネルギーの利用効率に優れており、エネルギー消費の削減に役立つ家電で、冷蔵庫、エアコン、照明器具、テレビなどがあります。

例えば、省エネタイプの冷蔵庫は10年前のものと比べて約40〜47%の省エネに繋がり、照明を電球からLEDに変えると約86%の省エネ効果があるといわれています。

参考:機器の買換で省エネ節約|経済産業省 資源エネルギー庁

SDGs12「つくる責任つかう責任」と関係が深いエシカル消費とは?

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持続可能な生産・消費の実現のために「エシカル消費」と呼ばれる消費のかたちがあることをご存知でしょうか?

エシカル(ethical)とは英語で「倫理的・道徳的」という意味で、倫理的・道徳的に正しい消費行動のことを「エシカル消費」と呼びます。

では、消費における倫理的・道徳的正しさとは一体どのようなことを指すのでしょうか。その概要から具体的な行動例までを詳しく解説していきましょう。

参考:SDGsのきほん 未来のための17の目標 生産と消費 目標12|株式会社ポプラ社
参考:14歳からのSDGs あなたが創る未来の地球|株式会社明石書店

4-1 人や社会、地球環境に配慮した消費行動のこと

これまで消費者が買い物をする際の商品・サービス選びの基準は、安心・安全・品質・価格の4つが一般的でした。

「エシカル消費」は、これらの基準にさらにプラスして、商品やサービスがどんな場所や人によってどのような過程でつくられたのかを考えて買い物をすることをいいます。それは「人・社会・地域・環境といった商品・サービスの背景に配慮した消費行動」ともいえます。

例えば、幼い子どもの過酷な労働による一方的な搾取ではなく、地球の自然や生態系を破壊することがない商品やサービスの購入を通じて、消費者一人ひとりが社会の課題について知り、その解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行ったりすることが「エシカル消費」なのです。

参考:SDGsのきほん 未来のための17の目標 生産と消費 目標12|株式会社ポプラ社

4-2 エシカル消費のために、私たちにできること

「買い物は『投票』」という言葉がありますが、これは、消費者が何を選択するかによって市場に残るもの、生産者が作るものが決まってくるという意味です。

誰がどこでどのように商品やサービスをつくっているかの情報を知りたいと思う消費者が増えれば、生産者は情報を開示して、持続可能なものづくりを積極的に行うようになるでしょう。

私たちが普段の暮らしの中でも簡単にできる、エシカルな消費行動の例をいくつか紹介します。

参考:Z世代の「買い物は投票」ってどういう意味? SNSを駆使した購買行動|株式会社朝日広告社
参考:SDGsのきほん 未来のための17の目標 生産と消費 目標12|株式会社ポプラ社

4-2-1 地産地消を心がける

「地産地消」とは、地域で生産された農林水産物をその地域で消費することをいいます。

例えば、地元の個人店や専門店で、近隣あるいは周辺地域の農家がつくった野菜や果物を買って食べるのが「地産地消」です。

地域の生産物を地域の店で購入すると、地元への経済的応援や地域社会の活性化に繋がります。また移動や配送に必要なエネルギーの消費を抑えられ、温暖化防止などの環境保護にも貢献できます。

その際には色や形が多少悪い規格外の農産物を購入することや、無駄なく使い切ることを心がけてみましょう。

4-2-2 簡易包装商品を選ぶ

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環境汚染・破壊の要因のひとつとなっている包装用プラスチックの使用を極力抑えた、簡易包装の商品を意識的に購入することも「エシカル消費」の取り組みのひとつです。

過剰包装された商品の購入を控えるには、「野菜や果物はプラスチック包装されていないバラ売りを選ぶ」、「自宅から容器を持参して量り売りで商品を購入する」といった行動をすると良いでしょう。

また日本ではギフト用の過剰包装が目立ちますが、贈り物を包む際は風呂敷や巾着を利用すると包装を削減できて、さらに二次利用できるため相手にも喜ばれるかもしれません。

近年、日本企業の中には商品包装の簡素化や、パッケージの素材変更などの取り組みが徐々に見られるようになっています。そういった包装を積極的に採用している企業の商品を選ぶことも「エシカル消費」です。

SDGs12「つくる責任つかう責任」に関連するネスレの取り組み事例

食品飲料メーカーであるネスレでは、従来から持続可能性を重視した取り組みを積極的に続けてきました。

2019年9月にネスレの本社があるスイスに開所した「パッケージング研究所」は、高機能で安全かつ環境に配慮したパッケージを生み出し、包装用プラスチックごみ問題の課題に取り組む、食品業界初の専門研究組織です。

また、ネスレ日本を含むネスレ全体として「2025年までにプラスチックパッケージの95%以上をリサイクル可能に設計すること」や「2025年までにバージンプラスチックの使用量を3分の1削減する(2018年対比)」ための取り組みを強化しています。

そのうち、SDGs12「つくる責任つかう責任」に関連する取り組み事例には次のようなものがあります。

5-1 「ネスカフェ エクセラ ボトルコーヒー」のラベルレス製品を販売

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近年、「ごみを減らせる」「ラベルをはがす手間を削減できる」と、消費者の支持が広がっているラベルレス(製品名などが印刷されたラベルが貼られていない)製品。

そんな「ラベルレス製品」として、ネスレ日本では2022年3月に、ペットボトル入り液体コーヒー「ネスカフェ エクセラ ボトルコーヒー」の2製品(甘さひかえめ・無糖)のラベルレスタイプを発売しました。

原材料名などの法定表示は外装箱に記載し、リサイクルマークはペットボトルにエンボス加工を施すことでラベルレス化を実現しています。

種類(甘さひかえめ、無糖)の識別は、目につきやすいキャップの表記で行い、取り出し簡単で再封機能付きの専用外箱を使用するなど、消費者のユーザビリティにも配慮した製品となっています。

「ネスカフェ エクセラ ボトルコーヒーのラベルレス製品を販売」についての詳しい記事は以下からご覧いただけます。

5-2 「モンプチ(キャットフード)」の外袋を紙パッケージに変更

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さらに、ネスレ日本にはペットの健康・栄養、人とペットの共生、さらには持続可能な未来のためにさまざまな取り組みを行っているネスレ ピュリナ ペットケア(以下、ネスレ ピュリナ)があります。

このネスレ ピュリナでは、2022年3月から、主力製品のねこ用おやつ「モンプチ クリスピーキッス」大袋製品24品目の外袋をプラスチックから紙パッケージに順次変更しています。

この紙パッケージは、雑がみ類として古紙回収に回してリサイクルすることが可能な素材で、パッケージの素材の変更により、年間約78トンのプラスチック削減が見込まれています。

紙パッケージへの変更について、詳しくは下記にまとめていますので、ぜひご覧ください。

SDGs12の目標達成のためには、一人ひとりが意識し行動することが大切

SDGs12が目標として掲げる持続可能な生産と消費を実現するためには、「つくる」側(生産者=企業)と「つかう」側(消費者)両方の努力が不可欠です。

ネスレは「食の持つ力で、現在そしてこれからの世代のすべての人々の生活の質を高めていきます」をパーパス(存在意義)に掲げる世界最大の食品飲料メーカーです。

そして、あらゆる企業行動を通じて株主や社会全体に長期的にプラスの影響をもたらすためのアプローチをネスレでは「CSV(Creating Shared Value)=共通価値の創造」と呼び、事業の根幹においています。

今回ご紹介したネスレ日本の取り組みも、そんなネスレならではの企業活動のひとつに他なりません。その他のネスレのSDGsの取り組みについては、以下から詳細をご覧いただけます。