コーヒーナップの意味とは?生産性向上につながる睡眠の質を上げる方法をご紹介
更新日:2025/1/24
お昼をすぎた頃になると、どうしても眠くなって集中力が続かないという人は多いのではないでしょうか?午後は眠気を感じやすい時間帯といわれ、仕事中の眠気は生産性やパフォーマンスの低下につながります。そんな時の眠気対策としておすすめなのがコーヒーナップです。
この記事ではコーヒーナップの意味や実践方法、睡眠の質を高めるコツをご紹介しています。
コーヒーナップの意味とは?ただの昼寝ではない?
コーヒーナップとはカフェインを含む「コーヒー」と短時間の仮眠を意味する「ナップ」を掛け合わせた言葉で、コーヒーを飲んでから15~20分くらいの短い仮眠を取り、仮眠後をシャキッとさせ午後の活動時間をサポートするという考え方です。
詳しくは、下記のリンクから詳細をご覧いただけます。
コーヒーナップの方法
コーヒーナップを実践する時は以下の5つのステップで行います。
- 昼寝をはじめる前にカフェイン入りのコーヒーを飲む。
- ほどよく眠れるように楽な姿勢を取る。リクライニングチェアやマッサージチェアなど、頭を預けられるヘッドレストのついた椅子に座るとゆったりできる。
- 昼寝前にあらかじめ設定した時間に目覚めることを意識づけ、自然に起きられるように心の準備をする。
- 照明を消して静かな環境を整え、深い呼吸をしながら眠りにつく。
コーヒーナップを行う際のコツ
ここからはコーヒーナップを行う時のコツを3つご紹介するので、ぜひ実践してみてくださいね。
コーヒーを飲む
コーヒーはカフェイン入りのものとし、昼寝の前に飲みましょう。
頭部を固定する
コーヒーナップを行う時は頭を椅子の背もたれに預けたり壁に背中を預けたりして、楽な姿勢が取れるように工夫すると良いでしょう。
環境を整える
コーヒーナップを行う時は、できれば光を遮断して静かに眠れる環境をつくりましょう。光が気になる時はカーテンを閉めたりアイマスクをつけたり職場の休憩室を利用したりして、視界を暗くするのがおすすめです。
意識付けする / 20分で起きる
コーヒーナップから目覚める時はアラームなどで強制的に起きるのでなく、「20分後に起きよう」と昼寝前に意識付けをしてみてください。また心地よい音楽などで目覚め、昼寝後は光を浴びたり体を動かすのもおすすめです。
夜ではなく昼に取り入れる
コーヒーナップに適した時間帯は夜ではなく、日中です。人は朝起きてから夜寝るまでの間ずっと同じ覚醒レベルを維持することは難しく、午後2~4時頃は居眠り運転による事故が多くなる時間帯といわれています。
特に午後2~3時頃は覚醒している時間の真ん中に当たるため、その時間帯に行う短時間の仮眠が推奨されているのです。昼寝は午後の眠気を解消し活力を与えてくれます。昼寝は長く時間をとるのではなく、15~20分程度の長さにするのがポイントです。
出典:厚生労働省e-ヘルスネット(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-004.html)
コーヒーナップでコーヒーを飲む量
コーヒーナップを行う時は、昼寝前に1杯のカフェイン入りのコーヒーを飲みます。
昼にコーヒーを飲む量が増えて1日あたりのコーヒーのカフェイン摂取量が気になる人には、夕方以降をカフェインレスコーヒーにするという選択肢もあります。下記の関連記事ではカフェインレスコーヒーについて詳しくご紹介しているので、ぜひご覧ください。
企業でコーヒーナップを取り入れるメリットとデメリット
体内リズムのため、午後2~3時頃は眠気を感じやすい時間帯です。パフォーマンスが落ちやすいこうした時間帯にオフィスの椅子などがあれば手軽に実践できるコーヒーナップを取り入れている企業があります。コーヒーナップは仮眠室がなくても簡単に実践できます。メリットは次の通りです。
- 眠気を帯びたまま仕事を続けるよりもアタマがさえ、作業がはかどる。
- 効率よく仕事が進むことで、いつもより帰宅時間が早くなるかもしれない。
- 仮眠時間が短いので夜の睡眠には影響しない。
健康診断時だけでなく日頃から従業員の健康管理を意識すると人事面でもプラスにはたらくかもしれません。コーヒーを飲んだ後に短い仮眠をとるコーヒーナップで目覚めをシャキッとさせて、日中をよりアクティブに過ごすワークライフバランスの取れた1日をお過ごしください。
コーヒーナップ以外にも!生活活動を上げて睡眠の質を高める方法
健康的な生活を送るためには睡眠時間を十分取ることに加えて、睡眠によって得られる休養感も大切です。また運動不足や食生活の乱れは睡眠休養感を低下させる一因といわれているため、適度な運動や生活習慣の見直しを行って睡眠の質を高める必要もあります。
特にデスクワークが多くなりがちな人は座りっぱなしの時間を減らして身体活動量を増やすように心がけ、良い睡眠へとつなげましょう。ここからは、コーヒーナップ以外で睡眠の質を向上するために取り組める方法をご紹介します。
職場でもできる運動を取り入れる
適度な身体活動は質の高い睡眠につながるので、日常的に運動する習慣をつけてカラダを動かすようにしてください。昼間の身体活動量を増やすと夜の眠りがより深く長くなるといわれているため、睡眠の質を高める目的で運動を行うなら日中のタイミングが良いでしょう。
夕方や夜の運動でも睡眠の改善につながるという報告がありますが、就寝前の1時間以内に激しい運動をすると興奮状態でスムーズに寝つけないおそれがあります。仕事帰りにジムなどで運動をする場合は就寝の2~4時間前くらいまでを目安に終わらせて、就寝前のリラックスタイムを取るようにしてくださいね。
職場でもわずかな仕事の隙間時間や昼休憩で実践できる運動があります。下記の関連記事では職場で気軽に取り入れられる運動をご紹介しているので、ぜひご覧ください。
関連記事:座りすぎによる健康リスクや会社全体への影響は?会社でできる座りすぎ対策などご紹介|ネスレ日本
関連記事:座りすぎが腰痛の原因につながるかも…!オフィスでできるストレッチやクッション対策などご紹介|ネスレ日本
コーヒーブレイクを取り入れる
座っている時間が長いと運動量が減り、運動不足による睡眠の質の低下につながります。また座りすぎによる運動機会の損失は心身の健康を損なうリスクの増大*や仕事の生産性低下を招く**という報告もあるため、デスクワークが多い人は座りすぎの防止を意識しましょう。
*参考文献:Dunstan DW et al. : Nat Rev Cardiol (18) (2021)
**参考文献:Ishii et al.: J Occup Environ Med 60(4) (2018)
座りっぱなしの時間を中断して日中の身体活動を増やすためのひとつの方法として、席から立ちあがってコーヒーを淹れに行くことで座りすぎを中断できるコーヒーブレイクという機会の活用をおすすめします。
コーヒーブレイクを仲間と一緒にとれば、ブレイクをきっかけとして共通の話題が生まれ、コミュニケーションが円滑になるかもしれません。コーヒーブレイクについての詳細は下記のリンクからご覧いただけます。
朝食をしっかり食べる
睡眠の質を向上させるには朝食を毎日しっかり食べることが重要です。十分に睡眠を取ってスッキリ目覚めたら朝食と一緒にコーヒーを楽しみ、ゆとりのある充実した朝の時間を過ごすと1日を気持ち良くスタートできますよ。
晩酌はほどほどに
お酒を飲むと寝つきが良くなるという人もいると思いますが、アルコールは眠りの質を悪化させる要因のひとつです。寝つきを良くする目的で寝酒を飲んだり大量のアルコールを飲んだりする行動は避けてアルコールを摂りすぎないようにしましょう。
睡眠休養感を高める
睡眠の質を高めるためには、睡眠休養感の向上が重要だといわれています。睡眠休養感とは「夜の睡眠によって休養がきちんと取れている感覚」です。睡眠休養感を向上させるためには、睡眠休養感を高める行動をし、低下させる行動を控える必要があります。睡眠休養感を低下させる要因を以下に挙げているので、ご自身に当てはまる項目があるかチェックしてみてください。
- 睡眠不足
- 仕事などのストレス
- 食生活の乱れ(就寝直前に夕食や夜食を取っている、朝食を抜いているなど)
- 運動不足
- 歩行速度が遅く身体活動として不十分
それに対して、睡眠休養感を高めるポイントは次の通りです。
- 生活リズムを整える
- 就寝前のリラクゼーション
- 快適な寝室環境をつくる
- 嗜好品(カフェイン、アルコールなど)を摂取する量やタイミングに気をつける
規則正しい生活習慣を心がける
良い睡眠には規則正しい生活習慣の維持も大切です。食事時間や就寝時間が不規則である、夜ふかしをする、といった行動は生活習慣の乱れを招きます。
生活習慣が乱れると睡眠不足や睡眠の質の低下が起こりやすくなるので、決まった時間に食事を取ったり早めに就寝したりする習慣をつけて規則正しい生活を心がけましょう。
下記の関連記事ではコーヒーを飲んで日中を活動的に過ごすポイントについてご紹介しているので、併せてご覧ください。
コーヒーナップを採用し、パフォーマンス向上を!
コーヒーナップの採用は、眠気が起こりやすい午後からのパフォーマンス向上につながります。日中の眠気を軽減するには夜の睡眠の質を高めることも大切なので、運動習慣や食事生活を見直して規則正しい生活を送るように心がけると良いでしょう。
ネスレ日本では「3 Coffee a Day」として、1日3杯のコーヒー習慣を提案しています。1日3杯のコーヒーのうち1杯をランチ後に飲んでコーヒーナップで気分をシャキッとさせ、仕事の質を高めて充実した時間を過ごしましょう。
睡眠について総合的に学べる「ネスカフェ 睡眠カフェin原宿」ではコーヒーナップの体験ができるので、ぜひご利用してみてはいかがでしょうか?コーヒーナップについてのより詳しい情報は、下記の関連記事でご確認いただけます。
出典:健康づくりのための睡眠ガイド2023 | 厚生労働省
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/suimin/index.html)