この製品化プロジェクトで活躍した7人のネスレ日本の社員を紹介します。
仕事人その一 コンフェクショナリーマーケティング部 村田 香織
今回は、「キットカット」の主力製品である大袋タイプ 5 品の外袋を紙パッケージに変更するというビジネス上も大きな影響を与えるプロジェクトでした。調達グループ、サプライ・チェーン・マネジメント本部、生産本部、営業本部をはじめ、全社および、外部サプライヤー様のご協力がなければ成しえなかったと思います。
コミュニケーションでは、折り鶴を象徴的に使っています。
「新たに紙のパッケージに生まれ変わった『キットカット』が、これまでに培ってきた“思い伝える”というブランドの価値をどうやってお客さまに伝えたらよいだろうか?」 、その答えが折り紙でした。しかも、最も日本人らしく思いを伝える象徴としてふさわしい「折り鶴」を採用しました。
今後は、2020年9月に「キットカット」大袋全製品の外袋を紙パッケージに変更することを目指します。また将来的には、海洋生分解性素材など、より環境負荷の少ない素材への変更に向けて検証を続けていきます。
仕事人その二 生産本部 パッケージング部 野津 俊彦
仕事人その三 生産本部 パッケージング部 田中 大輔
私たち生産本部パッケージング部は、ネスレ製品が最適なパッケージング形態で製品化されるよう、パッケージの設計、改良を担当しています。
これまでも数多くの製品プロジェクトに携わってきましたが、正直なところ、今回のような厳しいスケジュールのプロジェクトは初めてでした。
しかも、世界初となる縦型自動充填包装機ラインで使用される紙製の外袋です。社内はもちろん、包材メーカーや機械メーカーにもノウハウはありません。何もかもが初めてのことばかりでした。
製品化は一筋縄ではいきませんでした。特に滑りなど紙自体の特性が原因で発生する皺や破れ、噛みこみなどが発生、その調整に追われる日々が続きました。プロジェクトチーム全員の協力がなければ、本製造にこぎつけることはできなかったと思います。
今後は、包材ロスを減らし、生産効率を上げ、コストダウンもできるよう、引き続き社内で力を合わせて、挑戦していきたいです。
仕事人その四 霞ケ浦工場 包装サービス課 平野 太一
私の担当は製品規格です。製造現場でラインテストを繰り返し、新しい「キットカット」のパッケージング資材の選定、サイズの決定などを担当しました。
初めて採用された紙のパッケージですので、これまでの経験をベースに製造ラインでの動きを推測することはできません。製造工程ごとに、上流からテストを繰り返しました。非常に厳しいスケジュールの中でしたが、何度も試行錯誤を行い、期日までに製品規格を決定することができました。
今回は、多くの人々のチーム力とネスレ日本の底力の強さを実感することができたプロジェクトだったと感じています。そして、何よりも、全社を挙げて環境問題に取り組むネスレに勤めていることをうれしく思っています。
仕事人その五 霞ケ浦工場 菓子製造課 皆川 賢司
新製品の試作を工場現場で開始した当初は、従来のプラスチックの外袋では考えられなかったような問題が多く発生しました。特に、噛み込みには苦労させられましたが、原因を考え抜き、試行錯誤を繰り返して解決を図りました。プロジェクトチームの強力なチームワークがなければ、乗り越えることはできなかったと思います。
私の趣味はサーフィンで、毎週のように海に行くのですが、サーフィンを始めた20年前に比べると、砂浜にプラスチックごみが多くあることを感じていました。今回のプロジェクトを通じて、微力かもしれませんが、海のプラスチックごみ削減に貢献できたことをうれしく、そして誇らしく思っています。
仕事人その六 霞ケ浦工場 工務課 髙畠 麻実
入社3年目、霞ケ浦工場の現在の部署に配属されてわずか数日で、このプロジェクトに携わることになりました。大好きな「キットカット」、しかも世界に先駆けて環境問題に取り組むプロジェクトに参加でき、うれしく思いました。
プロジェクトのすべてが、私にとって新しい挑戦でした。てんてこ舞いの毎日でしたが、困ったことがあるとすぐに相談に乗ってくれる上司、そしてプロジェクトチームのメンバーのサポートのおかげで、乗り越えることができました。
初回生産が始まった日のことは忘れられません。製品が機械から出てきた時は感無量でした。以前、ある女性の先輩が、「初めて担当した機械を愛している」と言っていたのですが、まさにそんな気持ちでした。
仕事人その七 営業本部 東京支社 島田 裕司
全国発売に先駆けて、2019年初夏、テスト販売が実施されました。私は、このテスト販売を行った店舗を営業として担当していました。
テスト販売を成功させるためには、まず顧客に納得してもらえる商談をしなければなりません。「キットカット」の外袋を紙パッケージに変更する目的についてしっかりと理解を深め、準備を進めていきました。
テスト販売の結果は手応えのあるものでした。プラスチックごみの課題解決に向けた取り組みを加速するため、「キットカット」の外袋を紙パッケージに変更するという価値がお客さまにきちんと伝わったことがわかり、肩の荷が降りてほっとしました。
いよいよ外袋が紙パッケージになった「キットカット」が、2019年9月末から全国発売されます。ネスレは製品を通して世界規模の課題に取り組んでいるというメッセージを、一人でも多くのお客さまに伝えることができるよう、しっかり販売していきたいと思います。
※この記事は2019年9月時点の情報に基づいています。