ヴェヴェー
- 総売上は8.4%増の944億スイスフラン。事業買収は1.1%のプラスの影響。為替変動による売上の減少は0.9%。
- オーガニックグロースは8.3%に到達。プライシングは大幅なコストの上昇を反映して8.2%。実質内部成長率(RIG)は0.1%のプラス。オーガニックグロースはほとんどの地域とカテゴリーで幅広いものに。
- 基礎となる資産ベースでの営業利益(UTOP)率は報告ベースで30ベーシスポイント(以下bps)減、為替変動の影響を除いて40bps減の17.1%。営業利益(TOP)率は14.0%で変わらず。
- 基礎となる資産ベースでの一株当たり利益は為替変動の影響を除いて9.4%増、報告ベースで8.4%増の4.80スイスフラン。報告ベースの一株当たり利益は主に2021年のL’Oréal の株式売却益を反映して43.5%減の3.42スイスフラン。
- フリーキャッシュフローは66億スイスフラン。サプライチェーンの逼迫を反映して一時的に運転資本が増加、また資本支出が引き続き従来を上回る水準となったため。
- 取締役会は一株当たりの配当を15サンチーム引き上げ2.95スイスフランとすることを提案。配当の増額は28年連続。2022年は配当と株式買戻しを通じて総額182億スイスフランを株主に還元。
- 2023年見通し: オーガニックグロースは6%から8%、基礎となる資産ベースの営業利益率は17.0%から17.5%の間になると予測。為替変動を除いた基礎となる資産ベースでの一株当たり利益は6%から10%増の見通し。
- 2025年の目標を確認: 売上については持続可能な一桁台半ばのオーガニックグロース、また基礎となる資産ベースでの営業利益率については17.5%から18.5%の範囲に2025年までに回帰すると予測。基礎となる資産ベースの一株あたり利益の成長率は為替変動を除いて毎年6%から10%の間となる見込み。
ネスレS.A. CEO マーク・シュナイダーのコメント:
「昨年は家庭、コミュニティ、そして企業も多くの課題や厳しい選択に直面した年でした。インフレはこれまでにない水準にまで高まり、生活費の重圧が増した上、地政学的緊張の影響が世界中で実感されました。
全ネスレのチームは、この難局を乗り切るために、信頼に値することを示してくれました。オーガニックグロースは堅調で利益率も引き続き底堅さを示し、基礎となる資産ベースでの一株当たり利益の伸びも力強いものでした。同時に私たちは栄養価の高い製品や手の届く価格帯の製品が世界中で入手できるよう力を尽くしました。
また2022年は、長期的な栄養戦略をGood for you(人やペットの健康のために良い)、Good for the planet(地球のために良い)をその中心に据えて再確認しました。業界をリードする責任あるマーケティング活動の強化し、また世界の製品ポートフォリオの栄養価に透明性をもたらす重要なアクションを起こしました。同時に私たちの気候変動対策に関するロードマップの実施も進めました。
2023年については引き続き力強いオーガニックグロースを予想しており、粗利益の回復、マーケティング投資の強化、フリーキャッシュフローの増大に焦点を当てていきます。ネスレの価値創造モデルは2025年の目標達成のため、また信頼ある持続可能な株主還元をもたらすための大きな力となるでしょう。」