- オーガニックグロースは3.0%、内訳は引き続き好調な実質内部成長率が2.5%、プライシングが0.5%。米国と中国、および乳児用製品が成長に貢献。
- 売上は2.1%増の914億スイスフラン(2017年は896億スイスフラン)。事業買収が売却との相殺で売上を0.7%押し上げた一方で、為替変動の売上への影響はマイナス1.6%。
- 基礎となる資産ベースの営業利益(UTOP)率は50ベーシスポイント(以下bps)上昇して17.0%に。営業利益(TOP)率は組織再編関連費用の上昇を反映して30bps上昇の15.1%。
- 1株当たり利益は45.5%増の3.36スイスフラン。基礎となる資産ベースでの1株当たり利益は為替変動を除いた実質ベースで13.9%向上、報告ベースで13.1%向上し4.02スイスフラン。
- フリーキャッシュフローは15.0%増の108億スイスフラン。
- 1株当たりの配当は10サンチーム引き上げ2.45スイスフランを提案。ネスレは好調なフリーキャッシュフローを背景に、現在の200億スイスフラン規模の株式買戻しプログラムを6カ月前倒しして2019年末までに完了の予定。2018年中に139億スイスフランを配当と株式買戻しを通じて株主に還元。
- ネスレは事業ポートフォリオをさらに魅力ある高成長カテゴリー構成とするための施策の1つとしてHerta調理済み肉製品事業について戦略的な選択肢の検討を計画。
- 2019年の見通し: 2020年の目標に向けてオーガニックグロースと基礎となる資産ベースの営業利益率を引き続き改善。為替変動を除いた実質ベースで、基礎となる資産ベースでの1株当たり利益と資本効率は改善の見通し。
ネスレCEO マーク・シュナイダー:
2018年の進捗を喜ばしく思います。すべての財務パフォーマンス指標は大幅に改善し、ネスレの最大の市場である米国と中国、また乳児用製品が成長路線へ回帰を見せました。ネスレは将来の成長への投資を続けると同時に、配当と株式買戻しプログラムを通じて株主に還元したキャッシュの総額を増やしました。
ポートフォリオ整備は大きく前進し、その過程で主要な成長カテゴリーと地域の強化を進めてグループの戦略的なフォーカスはより鮮明なものとなりました。食品、飲料、栄養と健康のための製品を核とした私たちのユニークな栄養・健康・ウェルネスの戦略は、すでに完了した相当数の事業買収・売却と, ネスレ スキンヘルスとHerta事業の戦略的見直しの発表によってますます明確になったのです。
2018年は、継続的に技術面でリードし続けることに加え、市場への製品投入への時間を短縮するためイノベーションを特に加速しました。変化の速い食品飲料の世界で、ネスレは意味のあるイノベーションと必ず欲しくなる製品で消費者に喜びをもたらすことができるのです。
世界中の消費者と規制機関が、今日における環境と社会の諸問題の解決策を探っている今この時、ネスレはサステナビリティにおけるリーダーシップを再確認しました。世界の包装廃棄物問題に対するネスレの確固たる行動と強いコミットメントはその好例と言えます。
私たちは2020年の目標に向け順調に進んでおり、ネスレはそれ以降においても継続的な、そして持続可能な成長を遂げていくべく体制を整えつつあります。
日本に関する記述
ゾーン アジア・オセアニア・サハラ以南アフリカ(AOA)- オーガニックグロース 4.3%、実質内部成長率 3.6%、プライシング 0.7%
日本とオセアニアは1桁台の成長でした。プラスの実質内部成長率は一部マイナスのプライシングで相殺されました。
2019年の見通し:
2020年の目標に向けてオーガニックグロースと基礎となる資産ベースの営業利益を引き続き改善。組織再編費用*は約 7 億スイスフランと想定。為替変動を除いた実質ベースで、基礎となる資産ベースでの1株当たり利益と資本効率は改善の見通しです。
*固定資産の減損、訴訟費用、有償契約は含みません。