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活力ある農業コミュニティと生態系

活力ある農業コミュニティと生態系

美味しく良い食品の要となるのは、原材料の品質、それを生産する人々、そしてそれらを育む土壌と生態系です。

トレーサブル(追跡可能)かつ責任ある調達をされた主要原材料を調達するサプライヤーや生産者との長年にわたる協力関係に立脚して、現在ネスレは、自社のサプライチェーンにおける社会、環境や動物福祉のリスクを評価、対処、報告するために、さらに包括的で体系的なアプローチをもって基準を引き上げています。これをネスレは持続可能な方法による生産とよびます。
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原材料の持続可能な生産を促進

ネスレの‘原材料を持続可能な方法で生産する’というアプローチは、環境再生可能な食料システムを大規模に推進するための基礎づくりを支援します。ネスレは、人、自然、そして気候にプラスの影響を与える方法で農業生産慣行を変革するために、サプライチェーンを通じて責任ある調達要件を体系的に整備することに焦点を当てています。

‘原材料を持続可能な方法で生産する’とは、主要な原材料の原産地が判明しており、直接サプライヤーが社会・環境パフォーマンスの対応を進めていることを意味します。原材料が持続可能な方法で生産されているかを定義する最低基準は以下の通りです。

  • 原産地(農場または農業生産組織)までさかのぼって追跡可能
  • 『責任ある調達基準』で定義されている通り、サプライチェーンにおける潜在的または実際の影響を評価、対処、報告するための人権および環境デューディリジェンスシステムが導入されている
  • Tier-1サプライヤーが、サプライチェーンにおいて特定された潜在的または実際の人権および環境の影響への対処において(該当する場合は動物福祉への取り組みにおいて)、ある程度進捗を上げている

対象となる主要な原材料ごとに、その特性を考慮した具体的な基準が定義されています。

ネスレの『責任ある調達基準』

原材料の持続可能な方法による生産は、ネスレの『責任ある調達基準』に立脚します。『責任ある調達基準』は、サプライヤーとその従業員、代理店、下請け業者に対して、ネスレと取引をする際に常に尊重し順守するように求める、譲ることのできない基準および持続可能な慣行を定めています。

ネスレのSustainable Sourcing team(持続可能な調達チーム)は、調達する原材料や包装資材が自社の『責任ある調達基準』を満たしていることを確認します。コーヒーとカカオについては、「ネスプレッソAAA サステイナブル・クオリティ(持続可能品質)™ プログラム」、「ネスカフェ プラン」、「ネスレ カカオプラン」が、これらの原材料に特有な追加要件を定めています。

原材料調達におけるフォレスト ポジティブ アプローチ

ネスレは、自社のサプライチェーンにおける森林破壊のリスク管理から、調達先の重要な地域環境にプラスの影響を与えることを目標とする戦略へと進化させてきました。ネスレは活動を通じて、森林やその他の自然生態系の保全や回復に貢献するだけでなく、生産者の生活向上、人権保護も支援していきます。特に、森林破壊リスクの高い原材料については(食肉、パーム油、紙パルプ、大豆、砂糖は2022年までに、コーヒーとカカオは2025年までに)、森林破壊ゼロの一次サプライチェーン達成を目標としています。また、2030年までに2億本の木を生育し、また2023年までに15の地域環境イニシアチブに投資する予定です。

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人権、公正な移行の基盤

ネスレは、事業活動やサプライチェーンをはじめバリューチェーン全体において、意識の向上、ベストプラクティスの推進、また人々の社会的地位向上にコミットしています。ネスレは、生産者とその家族、また従業員、消費者まで、すべての人にとって、よりレジリエントで公正な未来を創造する支援をしたいと考えています。『Human Rights Framework and Roadmap(人権フレームワークとロードマップ)』に示されているネスレのコミットメントは、環境再生可能な食料システムへの公正な移行を可能にする鍵となります。ネスレは自社の規模とリソースを活用して、事業全体でリスクを特定、対処していきます。

動物福祉基準の遵守

ネスレは、関連する原材料のサプライチェーンにおいて動物が尊厳を持って扱われ、またウェルビーイングを保つことができるように努めています。ネスレはケージフリー(平飼い)卵の調達を迅速に拡大しており、欧米ではすでに鶏卵の100%がケージフリー認証となり、2025年までに全世界でケージフリー卵100%を達成する予定です。

酪農においては、乳牛の健康状態をチェックするために高度なセンサーやモニタリング技術を用いています。畜牛が年間を通してより長い期間、屋外で草を食べることができるよう、さまざまな牧草地を導入しています。

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ネスレ 共通価値の創造 報告書