ブラックでコーヒーを飲めば、カフェインのちからでお手軽ダイエット?
巷で紹介されている「コーヒーダイエット」ですが、実際のところはどうなのでしょうか。
巷で紹介されている「コーヒーダイエット」ですが、実際のところはどうなのでしょうか。
ネスレ中央研究所の少々古典的な研究を紹介します。
カフェインを摂取すると基礎代謝が上がります。脂肪を遊離させ、燃焼させてくれるのです(図)1)。
個人差はありますが、コーヒー約3杯で基礎代謝が約12%増加したというデータもあります。また、空腹時だけでなく食事摂取時の飲用でも効果があるようです。
では実際体重は減らせるのかというと、その効果は限定的かもしれません。
米国のコホート研究によれば、カフェイン摂取量が増加したBMI30以上の女性の12年間の体重増加は、カフェイン摂取量が減った群よりも約1.9kg小さかったとのこと。しかしこうした差は、男性やBMIが標準的な女性では認められませんでした。
ダイエットの基本は、適切な食事と運動。コーヒーは、ちょっとだけお手伝い、というところかもしれません。
コーヒーと運動の組み合わせ効果の検証も進んできているようですので、今後の展開に期待したいです。
図:コーヒー(カフェイン)の基礎代謝と脂肪燃焼への効果1)
カフェイン(8mg/kg)の空腹時摂取により基礎代謝は16%上がり、脂肪の遊離、燃焼も増加した。
コーヒー約3杯(4mg/kgカフェイン)でも12%基礎代謝が上昇し、少なくとも3時間持続した。
参考文献:
1)Acheson KJ et al., Am J Clin Nutr (1980)より作図
この記事をPDFでダウンロードできます (pdf.349Kb)
個人と家族