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世界中で発生している水不足や洪水などの災害は地域の水問題であり、地域社会に深刻な影響を与えています。

そこで、ネスレ ウォーターズは、イギリスの川沿いの市街、パキスタンの農地など、地域レベルでの活動を開始しました。洪水リスクの最小化や水不足への対応など、共通の水問題の解決を可能な限り支援します。

ネスレが、世界の水の保全と環境再生に貢献するためには、プロジェクトごとに取り組む必要があります。地域によって抱える課題もリスクも異なるため、解決策もさまざまです。そのため、現地の状況に精通した専門家と協力して、個々の事例に取り組んでいます。

 

バクストン:洪水対策を支援

イギリスのバクストンは、天然のミネラルウォーターが湧出することで有名な温泉地です。また、気候や自然地形が原因となり、たびたび洪水被害が起きていることでも知られています。この地域は急峻な丘に囲まれており、短時間に激しい雨が降ると、川が氾濫する恐れがあります。地形的に、降った雨水が溜まり吸収される場所がなく、そのまま川に流れ込んでしまうのです。その結果、街の中心部の川岸が崩壊し、地域の住民や働く人に多大な被害を与えています。

この問題を解決するため、ネスレは地域のステークホルダーと協力し、今後の洪水発生を防ぐための実用的かつ自然な介入方法を考案しました。すべての選択肢は、自然との共存を目指したものです。雨期に水が急激に川に流れ込んだ結果、川の氾濫が起こっているため、土壌により多くの水が保持されるようにしようと考えました。リジェネレーション(環境再生)に焦点を当てた自然な介入であり、地域全体の生物多様性とカーボンキャプチャー(二酸化炭素回収)の拡大を目指したアプローチです。

 

パキスタン:灌漑方法の切り替え

パキスタンでは、イギリスとは異なる水の課題がありました。この地域では、農業従事者が洪水を利用して畑に水を供給しています。そこで私たちは政府と協力し、再生農業に重点を置いた、持続可能な方法で農家の支援を開始しました。

農家の灌漑方法の切り替えを支援することで、水の使用量を60%以上削減することができました。最新技術を取り入れており、農業従事者の主要な作物の栽培を支えています。10,000ヘクタールの土地で、農業従事者と協力して、米やトウモロコシの栽培を洪水灌漑から畝間灌漑に変更し、さらに点滴灌漑を導入しました。これにより、年間2,000万立方メートルもの大量の水を節約することができました。これは、コップ1,200億杯分の水に相当する量です。

ここで紹介したのは、ネスレが2025年までに事業活動を展開するすべての拠点で、ポジティブウォーター インパクトを目指して取り組んでいるプロジェクトのほんの一部です。

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