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ビタミンA欠乏による精子形成障害のメカニズムの解明
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要旨: マウスを用いて、ビタミンA欠乏(VAD)における精子形成障害のメカニズムを検討した。まず、食餌中のビタミンAを数ヶ月間欠乏させることにより、VADモデルマウスを作出した。その精巣では精子形成が重度に障害されていた。残存する少数の生殖細胞の組織形態および遺伝子発現の解析から、幹細胞を含む未分化型精原細胞から分化型精原細胞への転換過程が障害されていることが確認された。VADマウスにVAを投与することにより、未分化型精原細胞が速やかに分化型精原細胞へと転換することが、特異的遺伝子の発現解析から分かった。このときの生殖細胞を取り囲む体細胞(特にセルトリ細胞)の役割を明らかにするために、生殖細胞の分化と同調するセルトリ細胞の遺伝子発現を検討した。その結果、VADとその後のVA添加によって、セルトリ細胞の機能が影響を受けていることが明らかとなった。一般にVADによる精子形成障害の作用点は生殖細胞であると考えられてきたが、体細胞を介した間接的な影響を考える必要がある。
考察と今後の課題: 本研究の結果、VADによる精子形成障害が体細胞を介した間接的な効果を含んでいる可能性が示された。今後は、VADおよびVA添加精巣におけるセルトリ細胞の遺伝子発現を詳細に検討することにより、体細胞における異常を明らかにする。さらに、正常精巣においてVAが機能する作用点を明らかにしていきたい。これらの研究の結果、生殖細胞と体細胞が緻密に連携しながら精子形成を進行するメカニズムとそこでのVAの果たす役割が明らかになることが期待される。 |
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