ネスレは、業績を包み隠さず報告することに努めており、その際特に、自社に対して重大な影響を現在または潜在的に有する分野に重点を置いています。それらの分野とはすなわち、ステークホルダーにとっても関心の高い分野であり、私たちの事業運営如何によって大きく変化するような分野です。
ネスレの事業を考えた上で、世界的な関心事である栄養、水資源、農業・地域開発という3つの分野を注力分野として特定しています。これらの3分野は、事業戦略の中核であると同時に競争上の強みでもあり、株主にとっての価値を高め、社会のニーズを満たすものです。2009年4月にニューヨークで開催された第1回「共通価値の創造に関する世界フォーラム」では、これら3分野について話し合いました。参加者は、とりわけ今後数年のうちに起こりうる水資源と新たな食糧危機の可能性に関して事態の緊急性に合意し、また水資源システムへの過少投資、革新性の不足、市場を歪める農業助成金、不十分な政府の教育プログラムを含むさまざまな要因を特定しました。
ひとつのセクターがこれらの世界的な問題を解決すると期待されているわけではありません。産業界、政府、国際機関やNGO間での密接な協働が求められており、これら全てが必要とされる変化をもたらすために長期的に考える必要があります。解決策はもはや思想ではなく実践であり、問題に取り組み結果を測定するための、包括的で総合的なアプローチが求められています。